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第1回受入事業(青少年)実施結果概要


 2014年6月12日(木)から17日(火)の日程で北方四島在住ロシア人青少年等33名が根室市及び札幌市を訪問しました。今回は,これまで視察中心であった事業を改め,昨年に引き続き,高校生及び大学生と交流する時間を大幅に増やしました。
 若い世代間の交流・相互理解を圧倒的かつ鮮やかに高めるとのコンセプトで行った今回の交流事業,双方の若者はすぐに「共通言語」を見つけ仲良くなり,別れ際には,お互いにきっと再会することを誓い合い,多くの涙が見られました。
 今回の事業では,新しい交流の形として,双方の若者達がFacebookなどのSNSでも「友達」になり,交流を継続している姿が多く見られ,ロシア人青少年達が北方四島に帰島した後も日本本土の大学生・高校生とSNSを通じて交流を継続していくことと思います。
 このように,今回は若い世代間の交流に重点を置いた結果,密度の濃い交流を実施することができました。長年四島交流に携わっている四島側担当者からは,これまでになく交流の質が高まったことへの驚嘆の声が寄せられ,また島側青少年からも,今回のような青少年同士の交流を今後継続していきたいとの声が多数ありました。

交流の概要については以下もご覧下さい。

根室西高校での交流

 一行は到着後,根室西高校にて体育の授業及びロシア語の授業を体験しました。体育の授業ではミニバレーボールの試合を行いました。ロシア語の授業ではキリル文字を体を使って表すというゲームの要素を取り入れた授業を体験しました。

立命館慶祥中学高等学校

 札幌に移動した一行は,立命館慶祥中学高等学校を訪問し,社会の授業及び国際社会の授業に参加しました。社会の授業では,アイヌ民族の衣装や文様に関する授業においてアイヌ文様の切り絵に取り組み,国際社会の授業では,住んでいる場所や流行に関して相互に質問をし,お互いの理解を深める授業でした。また,放課後には茶道部によるもてなしを受けました。

札幌市内での交流

 札幌市内では,市内の高校生とともに青少年科学館や開拓記念館といった科学技術及び歴史文化施設の視察を行い,また北海道大学国際交流サークルSACLAのメンバーが企画した交流プログラムで水族館,動物園,大通り公園,小樽等を訪問し,交流を深めながら都市機能体験をしました。
 夕食交流会では,市内高校生の空手の演武や四島側生徒による歌の披露がありました。北大からはロシア語を学んでいる学生やロシア語圏からの留学生が助っ人として参加したり,お互いに英語を使うなどしたりして簡単に言葉の壁は乗り越えていました。

根室での交流事業

 その後,一行は札幌を後にし,根室に戻り,元島民(河田千島連盟副理事長)の四島からの引き上げ時の話を聞き,北方領土問題に対する理解を深めました。島側青少年からは,河田さんにとって,北方領土が故郷であることを理解したとの感想が述べられました。また,根室では既に交流を深めた市内の高校生とダンスパーティーを行い,最後の親交を深めました。

北方四島の生徒の感想

・ たくさんの大学生・高校生と交流したが,多くの学生が英語を上手に話すので話が弾んだし,なによりもロシア語を話す学生が多くいたことに驚いた。私たちが訪問した根室西高校ではロシア語の授業も行われており,日本人にとってロシア語を学ぶのは難しいだろうに,カタコトでも話しかけてくれることに感銘を受けた。
・ 今回のプログラムは非常に良くできていて,視察先も興味深いものを選んでくれたし,なによりも大学生や高校生と触れ合う時間がたくさんあったことがよかった。学生たちとはとても仲良くなり,別れるのが本当につらかった。これからもメールやSNSで交流を続けていきたいと思う。
・ 私たちの乗った船(四島交流船「えとぴりか」)の造りを見ても,ホテルなどの建物を見ても,日本人はいつも人のことを考えて仕事をしているのだということに気付かされた。
・ 学校を訪問しても,学生たちと散策をしていても,そして知らない日本人に道を尋ねても,ホテルの人に質問をしても,日本人はいつも笑顔で温かく接してくれる。そしていつも礼儀正しい。