北方領土とは、オホーツク海と太平洋に挟まれ、千島列島と北海道の間にある、北海道の北東部に位置する択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の四つの島々のことです。この島々は北方四島とも呼ばれています。
択捉島の面積は、3,167km2で、日本国内で一番大きな面積を持つ島です。この島は、1,000m級の休火山・活火山が数多くあるのが特徴です。
国後島の面積は1,489km2で、北方四島の中で一番高い山、爺爺岳(ちゃちゃだけ) があります。国後島のオホーツク海側は、急傾斜の断崖絶壁が多いのですが、太平洋側は傾斜の穏やかな平坦地も多く、起伏に富んだ天然の良港であったことから、北方四島で一番人口の多い島でした。
色丹島の島名の由来はアイヌ語で「シコタン」(大きな村)からきています。島の面積は249km2で、択捉島や国後島と違い火山がありません。
歯舞群島は、根室半島の沖合50kmにわたって点在している水晶島、秋勇留島、勇留島、志発島、多楽島、貝殻島などの島からなる群島です。この群島は、根室半島の延長線上にあり、その昔、土地の陥没によって離島になったと言われています。
北方領土では林業や漁業が盛んでした。特に、漁業では寒流と暖流の影響を受け、豊富な水産資源に恵まれていました。
また、終戦当時(1945年(昭和20年)8月15日)には、17,291人(択捉島3,608人、国後島7,364人、色丹島1,038人、歯舞群島5,281人)の日本人が住んでいました。